港町にオープン予定だったあるレストランの店名をめぐり、カナダで泥沼の法廷闘争へ発展

バンクーバーの建築審議会は、不動産業者に対して、”Moby Dick’s Restaurant”という飲食店に物件を賃貸するための許可証発行を拒否した。
原因は店舗の名称であるという。

「モビィ・ディック・レストラン」は景観を乱す?

市議会が管轄するこの審議会は、居住用・非居住用資産を監督する目的で、市の不動産所有者によって構成される。

審議会側は「レストランのロゴや”Moby Dick”というブランド名、特に”ディック”という部分は人々に不快感を与えるもので、近隣物件の資産価値を損なう恐れがある。該当物件は市の景観に関する法律に違反している」と主張している。
(注)いずれも俗語で、Moby≒巨大 Dick≒ペニス

これに対して、当該不動産を所有するMengfa International Resourcesは先週、ブリティッシュコロンビア州裁判所に、審議会に対する訴状を提出した。

Mengfa International Resourcesは、2010年からバンクーバー市コールハーバーのデンマンストリートに商業用不動産を所有している。

以前は”Change”というダイニングバーに2019年までの契約でこの物件をリースしていたが、店舗の経営状況が悪化したため、2016年初頭に閉店した。

その後、2016年5月、ホワイトロックにて40年以上家族経営のフィッシュアンドチップス店を営む老舗レストラン”Moby Dick’s Restaurant”と新たに不動産賃貸契約を結んだ。しかし、契約の直前になって、審議会から横やりが入ったようだ。

(ホワイトロックのMoby Dick’s Restaurant)

原告側は、審議会とのトラブルによって計画に不必要な遅れが生じ、その期間の賃貸収入を失ったと主張。
そして、レストランの名称は”文学的名声”を得ているものであり、それは決して不快感を与えるものではなく、被告側の「不公正」で「偏見に満ちた」レストラン認可拒否は市の規約違反であると訴えている。
そのため、裁判所に紛争解決を要請するとともに、審議会側に紛失所得への補償を求めている。

一方、被告側は”Moby Dick”という店舗の看板は隣接する不動産の価値に悪影響を与えると主張。
さらに、シーフードレストランから発生するゴミや臭気は市の悪臭に関する法律に違反するとして、全面的に争う姿勢を見せている。

(海に面した新規店舗のオープン予定地、写真の店舗”Change”は昨年閉店したダイニングバー)

「モビィ・ディック」とは?

このレストランの店舗名”Moby Dick”とは、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』に登場する巨大なマッコウクジラ「モビィ・ディック」(Moby Dick)を指している。

1851年の名作文学にインスパイアされて”Moby Dick”と名付けられたレストランはこれが唯一というわけではない。
例えば、ペルシャ料理店”Moby Dick House of Kabob”は、ワシントンDC・メリーランド州・バージニア州に複数の店舗を構えている。その他にも、メリーランド州の”Moby Dick Sushi “、ルイジアナ州の”Moby Dick Seafood Restaurant”など、”Moby Dick”の名を冠したレストランは数多く存在している。


白鯨 -Wikipedia
『白鯨』(はくげい、英: Moby-Dick; or, The Whale)は、アメリカの小説家・ハーマン・メルヴィルの長編小説。
本作は実際に捕鯨船に乗船して捕鯨に従事したメルヴィルの体験をもとに創作され、1851年に発表された。アメリカ文学を代表する名作、世界の十大小説の一つとも称される。
本作品は、沈没した悲運の捕鯨船でただ一人だけ生き残った乗組員が書き残した、白いマッコウクジラ「モビィ・ディック」を巡る、数奇な体験手記の形式をとる。

ホワイトロックの”Moby Dick’s Restaurant”は1975年の開店以来、数々の賞を受賞している地元では名の知れた名店であり、店内は訪れたお客さんが海の雰囲気を感じられるように、白鯨にちなんだ記念品や漁網で装飾されている。

オーナーのユーリ・マコゴンスキーは、そこから30マイルの距離にあるバンクーバーのダウンタウンに2店舗目をオープンする計画を立てていた。
シーフードレストランというブランドを考えると、新店舗のロケーションはピッタリと思われていたが、予期せぬトラブルに見舞われてしまう形となった。

マコゴンスキー氏は、問題は法廷が解決すると発表し明確なコメントを避けた。審議会側も現在までに声明を発表していない。

(オーナーのマコゴンスキー氏と店舗の様子)

cbc/washingtonpost/vancouversun

このニュースへのコメント

ワシントンのモビィ・ディックハウスというケバブ屋は超おいしいし、それで気分を害してる人なんて誰もいないよ

カナダ人はもっと賢いと思ってたよ

バンクーバーは嫌な奴(Dick)ばかりみたいだな

ノースカロライナ東部で一番のホットドッグ屋

Moby?

モービー(Moby, 1965年9月11日 – )は、アメリカコネチカット州出身のミュージシャン。作詞、作曲、演奏、編集など全て自身が行う。 これまでリリースしたアルバムのトータルセールスは2000万枚を記録している。

地元の立場としては新しいファストフードチェーンが参入してくることに気が進まないから、それを防ぐための口実じゃないかな
それに僕は”Moby Dick”と聞くと、そうではないと分かっていても、どうしても「巨大なペニス」を連想してしまう

店名を「代書人バートルビー」に変更するように要求されてオーナーが断ったんだろ

バートルビー -Wikipedia
「バートルビー」(Bartleby)は、1853年に発表されたアメリカの作家ハーマン・メルヴィルの短編小説。もとは「代書人バートルビー ウォール街の物語(Bartleby, the Scrivener: A Story of Wall Street)」の題で発表され、短編集に収録される際に「バートルビー」というシンプルな題に変更された。

伏字にすれば解決
Moby D**k’s

ホワイトロックの店舗でこういう問題はこれまで起きなかったのかという点と、そもそも組合側はメルヴィルの『白鯨』を知っているのかというのが疑問

Dickという名前の人は珍しくないし、『白鯨』は米文学の古典として誰もが知ってる作品だから、この主張は筋が通らない

リチャードというファーストネームは不愉快なのか?
(注)リチャードの愛称はディック、語源は Richard -> Rick -> Dick

これはどうなの?

謎のスタジオMoby Dick Studioの新作「The Phantom Pain」について取材に答えるJoakim Mogren氏
(注)のちに「メタルギアソリッドV」であることが明らかにされた

おすすめ

昔ミネソタに存在していたバー

ここで行列作ってる家族連れに店名が不快かどうか聞いてみるんだ

Moby Duck’s Restaurantとしてオープンしとけばいい
そして開店の日に看板の”u”の一部が偶然落下する

『マチルダ』のこのシーンを思い出した
父「ディナーの時間は家族の時間だ!くだらない本を読むな!」
娘「くだらなくなんかないよ。これはハーマン・メルヴィルの”Moby Dick”だよ!」
父「Moby何だって!?」

goo.gl/sbPSsy goo.gl/EWupDh

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コメント

  1. 名前:Anon 投稿日:2017/01/20(金) 17:34:55 ID:1778e1e87 返信

    こういうの難しいね。
    野放しで自由にすればいいというもんでもない。

  2. 名前:a 投稿日:2017/01/20(金) 17:59:20 ID:93a4208a2 返信

    「ちんこ」と「嫌な奴」が同じ「ディック」な辺りが英語の難しい所だよな 

  3. 名前:  投稿日:2017/01/20(金) 18:07:05 ID:cf3af538f 返信

    『ジャパニーズレストラン巨根』なら審議通りそうだな

  4. 名前:名無し 投稿日:2017/01/20(金) 18:30:26 ID:8e91f5359 返信

    日本のパ チンコの看板も人々に不快感を与えてるから無くすべきだね

    • 名前:  投稿日:2017/01/20(金) 22:57:36 ID:6eef2dbe5 返信

      看板と言わずパチンコ店なんか全部無くなればいいと思う!

  5. 名前:Anon 投稿日:2017/01/20(金) 18:53:00 ID:420e2f5a6 返信

    dickが駄目ならレストランだしcockにしたらいいよ

  6. 名前:Anon 投稿日:2017/01/20(金) 21:11:05 ID:27fd634af 返信

    鯨の危機だぞ、海チワワどもすぐに何とかしろ

  7. 名前:  投稿日:2017/01/21(土) 12:18:57 ID:522a67613 返信

    リチャードさんの愛称のディックはいっぱいいるのに、それはいいのか