「アイスバケツチャレンジ」、「マネキンチャレンジ」に続いて、インターネットをきっかけに流行の兆しをみせている新たな「チャレンジ」に医学界から懸念の声が上がっている。
特に、人気ユーチューバーが挑戦する動画を投稿し、それが拡散していくことで、影響を受けた子どもたちが気軽に真似した結果、重大な怪我を負う危険性が指摘されている。
危険すぎる「チャレンジ」に懸念の声
それは「塩と氷の挑戦」(salt and ice challenge)と呼ばれるものである。
この挑戦はごくシンプルなものだ。体の一部分に塩をかけて、その上に氷を置くだけである。この状態で可能な限り長い時間耐えるという挑戦である。
しかし、塩によって氷の温度が急速に下がり、混合物はマイナス30℃という普通の氷よりもはるかに冷たい温度になる。この温度では5分~10分もすれば深刻なやけどを負う危険性があるという。
IU Health Riley Hospital for Childrenのブライアン・ウェイジャース博士は、このチャレンジは本質的に「凍傷を負うようなもの」であると指摘する。
ウェイジャース博士は、チャレンジは数年前から行われていたが、一向に撲滅される気配がないと語る。昨年も、このチャレンジが原因で子どもがやけどを負った事例が複数報告されているようだ。
「インターネット、YouTubeに投稿されている動画の中には、子どもが3度の熱傷を負っているものもあります。その状態になると、患部の毛細血管を失い、さらに神経の終末組織が破壊されるため、知覚を失います。患部が腕なら決して消えない跡が残るでしょう。」
ウェイジャース博士は「塩と氷の挑戦」によって負ったやけどが、さらに深刻な熱傷を引き起こす可能性も懸念している。
そこで、子どもたちが緊急治療室に担ぎ込まれるという最悪の事態になる前に、親から子どもに注意喚起するように提言した。
なお、ユーチューバー”TMNTYLER”がこのチャレンジに挑む動画は、現在までに700万回以上再生されている。
この話題へのコメント
こんなのやる人はほとんどいなかったはず
ニュースで医者が「絶対にやるな」とか言うからやる奴が出てくるパターン
好きにさせたらいい
刺青を入れるよりも安上がりだ
6年前ぐらいならこれはビッグニュースだった
┗この映画を見た後、これを真似したアホを2人知ってるわ
(注)映画『ファイトクラブ』
科学的にこれがどういう仕組みなのか調べずにこんなのやる奴は、インターネットを永遠に遮断した方がいい
この怪我をきっかけにサイエンスとは何か、子どもたちは学んでいくんだな
自身の体を張って科学の驚異を探求してるのか
子どもの頃は確かに馬鹿もやったけど、こういうレベルの馬鹿はやらなかったぞ
この方法を使えば数分でキンキンに冷えたビールを作れるよ
何でもかんでも「チャレンジ」と呼ぶ風潮はもうやめませんか?
ダーウィン賞が欲しいならこれはチャンスだな
ダーウィン賞 -Wikipedia
ダーウィン賞は、進化論者であるチャールズ・ダーウィンにちなんで名づけられた皮肉の「名誉」であり、愚かな行為により死亡する、もしくは生殖能力を無くすことによって自らの劣った遺伝子を抹消し、人類の進化に貢献した人に贈られる賞である。なお、優れた業績を挙げた生物学者に授与されるダーウィン・メダルとは全く関係が無い。
「塩氷チャレンジ」でYouTube検索すると、数年前から日本人でもやってる人がいるみたいですね。
大人がやる分には自己責任で割とどうでもいいですが、ユーチューバーに影響を受けた子どもがそれを安易に真似する問題は、日本でもたまに話題になります。
これとか↓
子どもがまねしてあわや火事 人気YouTuber、「ノートをレンジでチン」動画削除 「注意が足りなかった」と謝罪
「電子レンジでノートをチンしたら文字が消えた」という動画を子どもがまねし、ノートが黒焦げになった――こんな体験談をつづったブログが話題になったことを受け、動画を投稿した人気YouTuberの「水溜りボンド」は動画を削除し、「注意が足りなかった」謝罪する動画を公開した。
これも謝罪の必要があるのかというまた別の論争があったような。
結局真似する人は真似するわけで、コンテンツがそこまで配慮すべきなのか、微妙な問題な気も。ただ、ユーチューバーの小中学生への影響力はそれだけ大きいということなのでしょう。
動画、日本人……か?